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授業へのこだわり 生徒に意欲をわかせる授業が原点です。

「わかる!」感動

勉強が好き、という子どもはほとんどいません。「覚えなければならないことが多過ぎる」「難しくて、面倒くさい」「テストがあるから」と子どもたちはいうのです。ですが、煩雑なことでもテレビゲームのような遊びになると熱中しますし、好きな教科では教師顔負けの知識を身につけていることも珍しくありません。

新しい知識を得ることは、本来楽しいことであるはずなのに、勉強はおもしろくない、いやなものになってしまっているわけです。嫌々ながら勉強をしていては、身につきません。

この「勉強嫌い症候群」を治してやるのが、授業の重要な課題ではないでしょうか。

たとえば、歴史の勉強は暗記すべきことが多く、その知識量が成績にも大きな影響を与えるのは事実です。でも、歴史の教師の授業が重要事項を整理して板書し、ノートに写させるだけで、「教科書の72ページから85ページまで、鎌倉幕府に関する太字の項目を全部暗記してきなさい。すべて漢字で書けるように。年号も覚え、年表に書き込めるようにしておくこと。来週、テストします。」という具合では嫌気がさすのも当然です。

子どもたちは「テストがあるから覚える」という意識しか持てず、「歴史嫌い」の子どもを作るようになってしまいます。ところが、源頼朝と北条政子の情熱的な愛の物語を語り、頼朝という人物の性格や行動、政策などを現実のドラマとして話して聞かせてみます。彼がなぜ幕府設立に成功できたのかを考えさせ、頼朝を自分に置きかえて評価させてもみます。こうなると子どもたちは目を輝かせて聞き入ります。

歴史に実感が持て、単なる重要事項の暗記よりずっと意義深い学習ができます。さらに、子どもたちは歴史に関心を向けるようになり、自分から進んで知りたいという意欲を持つようになるのです。

どの教科でも、まず学習単元の根本となる原理や、実感的に理解すべき事柄があります。それをいかに分かりやすく、かつ興味深く生徒の前に展開してやれるか。そこが教師の力量の見せ所です。「知る」喜び、「わかった!」という感動を味合わせることにこそ価値があり、私塾はそこで真価を発揮しなければならないのではないでしょうか。

サナルの教師は、ほめ上手

生徒の声が小さくて聞き取りにくい時、教師は「声が小さい。もっと大きい声で。」と注意するのが普通です。

でも、こういう威圧的にも聞こえる指示は、子どもを萎縮させるだけではないでしょうか。それは教師が近くまで行って聞いてやれば済むことです。そして発言の内容が正しければ「鋭い!」と大声でほめてやればいいのです。それを続ければ、その生徒が徐々にではあれ自信に満ちた大きい声を出すようになるのは、まず間違いありません。

私たち佐鳴予備校では、生徒をほめ、認めることが意欲につながると考え、実践しています。

幕末にあって私塾の原型といわれる松下村塾は、伊藤博文や高杉晋作など、優れた政治家を輩出しました。彼らが師事した吉田松陰は、門下生の長所を的確に引き出してほめることに長けていたといいます。短所を挙げ連ねて矯正するのではなく、長所をほめ、高く評価することで門下生を大きく育てたのです。

子どもに限らず、人は周りから認められることをいつも望んでいるものです。教師の「よくやった」「すごい」「数学はバッチリだなぁ」という評価で、子どもたちは心を熱くして次の勉強に取り組みます。ですから、ほめるチャンスをなるべく多く作り、プラスの暗示を与え続けてやることが重要になるのです。これで子どもたちは自信と自負心を積み上げ、次のステップに積極的に向かう意欲を抱くのです。

もちろん、ほめることの効用については教育心理学では常識的なことですから、教師である以上、だれもが心得ているでしょう。でも、知っていることと実践することは、また別です。教える立場から見ると、どうしても生徒の欠点ばかりが目についてしまいます。つい「これじゃあダメだ」などという叱責ばかりが多くなりがちです。これでは生徒にマイナスの自己暗示を植えつけかねません。

ただ単におだてればいいと言っているわけではありませんが、ほめることによって積極的なプラスの暗示を与え、達成感を飛躍のばねにさせるべきなのです。それが実践できているかどうか、教室の雰囲気を明るく盛り上げるか、暗い沈滞ムードにしてしまうかの分岐点ともなるのです。

「息吹」を与える授業

私たちは、子どもたちの中に希望の炎を燃え立たせ、前向きな意欲を湧き上がらせることが教師の使命であると考えます。

何のために勉強しなければならないのか。勉強することにどんな意味があるのか。そういう話を通じて子どもたちに将来の夢や目標を持たせることも大切なことです。

また、成績が伸び悩み、あきらめかけている子どもたちにこんな話をすることがあります。「サーカスの象は鎖で杭に繁がれている。彼の力なら、鎖を引きちぎり、あるいは杭を引き抜いて逃げるのは造作もないことなのに、それをしない。実は、子象のころに何度も逃げようとしたのだが、その度に失敗した。だから、大きくなっても絶対逃げられないと思いこんでしまった。この思いこみが自分の力に自分で限界を作ってしまう。

人間だってサーカスの象と同じだ。『自分には無理だ』と、自分で思い込んでしまったら本当に無理になってしまう。『自分にもできるかもしれない、いや絶対できるはずだ!』という強い気持ちを持つことから始めよう。」こういう話で、授業時間のかなりの部分を割くこともあります。

子どもたちから尊敬を集め、確かな信頼関係ができている教師から聞くこういった話は、時として分かりやすい授業そのものよりも本人の成長に影響を与えるのです。

子どもは、だれもが本来、向上心や夢を持っているものです。これから伸びようとする彼らに、どれだけ大きな夢を与えられるかは、教師の語りかけ次第です。もちろん、教師のはたらきかけが生徒の将来をすべて決定するなどと思い上がっているわけではありませんが、生徒の人生に「息吹」を吹き込めたら、それは素晴らしいことです。それが教育の原点ではないでしょうか。

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