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黒田千佳男秋の実力テストでの挫折感
彼女の志望は、学区トップの磐田南高校理数科。特に理数科は難関だが、将来、医学部系の大学へ進学することを考えての志望だった。理数科は狭き門だったが、中間テストや期末テストではいつも学年十位以内、家庭でも彼女の理数科受験を当然のように考えていた。一学期末の通知表にも文句なしの好成績が並んでいる。学校の進路指導でも太鼓判を押されており、そのままいけば学校推薦での入学も可能かもしれなかった。 夏期講座を経て9月。進路決定の要となる「第一回静岡県学力診断調査」が目前に迫った。言いかえれば、受験生にとっては正念場とも言える。彼女の目標は、250点満点中、230点を超えること。学校の定期テストはいつも240点前後をモノにしていたし、自信も持って受験した。 しかし、結果は210点を僅かに超えただけ。普通科の合格基準はなんとかクリアーしているものの、理数科はとても無理と判断される成績である。最初の国語の時間にひどく緊張して、調子を崩してしまったという。それが本来の実力ではないことは本人もわかっていたが、ショックは大きかった。そのせいか学力診断調査直後に実施された学校の中間テストでは、得意だった理科や数学でも思うように得点をとることができず、彼女にとってはかなり深刻な事態になってしまった。 10月下旬。学校の面談では、安全を期して普通科志望にしたほうがいいとアドバイスされた。 彼女は、「練習問題はちゃんとできるのに、テストになるといい結果が出せない。私、一所懸命やってるのに」と、泣きながら私に言った。
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