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後期試験 科目別対策|小論文


後期試験の出題傾向

◆人文社会科学部
【試験時間】90分
【特徴】
・課題文章を読んで設問に答える形式。
・大学入学後に学ぶテーマについての文章が出題される。
・経済学科の問題では、グラフ・表が資料として提示される。文章中の数値を求める問題が一昨年出題。
・「2つの文章を踏まえて解答を述べる」形式が2019年に初登場。
◆地域創造学環→グローバル共創科学部へ再編
【試験時間】80分
【特徴】
・課題文章を読んで設問に答える形式。
・大学入学後に学ぶテーマについての文章が出題される。
・例をあげて論述する出題のため、自己の経験値の深さと言語化能力が鍵。
◆理学部(地球科学科・化学科)
【試験時間】80分
【特徴】
・独自の課題文章(会話形式)の中から出題される。(地球科学科)
・地学の専門的知識の有無は内容説明問題の解答に大きく影響はしない。(課題文から読み取ることが大事)
・キーワード論述。化学的知見をもって解答する必要がある。(化学科)

人文社会科学部(経済学科以外)
大学入学後に学ぶテーマについての文章が出題されます。
受験勉強の一環として、出願予定の学部学科のテーマに関して知識・見聞を深めているかが問われます。制限字数は上述のとおりです。
最大字数から、原稿用紙約2枚分は書く能力が求められています。
また、2019年には2つの課題文章を踏まえたうえで解答を述べる形式が登場しました。
大学入学共通テストの国語でも同様の問題が試行調査の段階で想定されており、類似の出題形式は早稲田大学の国語の問題などでもたびたび見られるような形式です。
問われていることと、2つの文章の共通点・相違点を見つけ出し、自分の意見に落とし込むことが重要です。
文章が増えることは負担にもなりますが、解答のヒントが増えることでもあります。有効活用して、論述を考えましょう。
人文社会科学部経済学科
文章で述べられた内容と関連する資料(グラフや表)は、課題文の理解を助ける働きを担います。提示された資料を使いこなした解答にすることが重要です。

理学部地球科学科
「地学」がテーマの出題がありますが、問題の会話文章中で補足説明がなされています。そのため、内容説明問題に関して、専門知識の有無は大きく影響はしません。
理学部化学科
4つの化学に関するキーワードが与えられ、それらを用いて化学的知見を論述する問題です。試験時間は80分と猶予があります。
制限字数が200字以上300字以内と限定的なので、詳しく書きすぎると字数オーバーになりかねません。何を残し、削るか。たっぷり時間をかけて、条件を踏まえたキーワード論述を考えることが求められます。
勿論、記載する化学的知見が誤っていてはいけません。

教育学部(数学教育専修以外)
面接時間の中で小論文を書く時間が設けられています。
出題内容は、各専攻・専修によって異なります。年度ごと、テーマも変わっています。
国語教育専修では、「国語に関する問い」を200字以内で記述させる問題が2021年度入試で出題されました。
社会教育専修では、「平常時におけるオンライン授業実践」に関して賛成か、反対かを述べ、その後の集団面接の討論に用いられる問題が出題されました。
2022年度入試では、自分を中学校教員と仮定し、社会科授業で学外の方を招いて話をしてもらうシチュエーションが設定され、誰にどんな話をしていただくかということを述べる問題が出題されました。
家庭科専修では、「子どもの幸福度」「和食文化」で出題されました。
その他の専攻・専修でも、各専攻・専修に関わる問いが課題として出題されているようです。
グローバル共創科学部
文章中のキーワードを理解した上で、受験生自身の経験と結びつけた例を述べさせて意見論述させる問題、本文の内容を踏まえた論述問題が出題されました。
自己の経験値の深さと、それを具体的に論述するための言語化能力の高さが問われています。
グローバルと冠がつくから、国際的なことをテーマとして出題しているわけではありません。
求められているのは、自己分析力と課題解決力です。

対策と学習法

◆人文社会科学部
⇒文章の内容把握を素早く行い、筆者の論理を捕らえる必要があります。公民科目の教科書の復習だけでなく、各学科のテーマに関する書物などを読むことも行いましょう。

◆理学部地球科学科
⇒会話文章中のヒントを見逃さず整える必要があります。地学はもちろんのこと、理科全般に関する知識や情報を収集し、自分なりの考えを持っておきましょう。

◆理学部化学科
⇒与えられたキーワードを用いて、化学的に誤りがないように論述する必要があります。化学の学習の際、問題を淡々と解くだけでなく、教科書のコラム欄などにも目を配り、「なぜ、この現象がおきるのか」を押さえていきましょう。

①内容説明・要約問題の対策と学習法
内容説明問題は、キーワードが文中で述べられている箇所や段落を重点的に読みこみ、理解できるように心がけましょう。解答の根拠は必ず文章の中にあるので、筆者の主張する論理展開を捕まえていくことが解答のカギです。問題文に選定された文章は、論理展開がしっかりしている文章です。慌てずに、文章の中から答えとなる箇所を探しましょう。

要約問題は、文章を踏まえたうえで筆者の主張する内容をまとめます。日頃取り組んだ現代文の問題を、200字前後で要約する練習を積みたいです。要約のコツは、文章で頻繁に登場する「キーワード」を見つけ、それぞれを組み合わせて考えることです。各段落のポイントを一言でまとめておき、最後に繋ぎ合わせるといった練習も効果的です。過去問題の演習はもちろん、併願で受験した私立大学や前期で受験した国公立大学の問題を練習に使ってみることも、トレーニングの一環となるでしょう。

②意見論述問題の対策と学習法
小論文の意見論述に関して、一般的な意味での正解はありません。しかし、小論文は受験者の個性や思考能力を推し量ることができ、受験者がテーマについてどのくらい掘り下げて考えられているのかを見極めることが出来る出題方法です。自分の考えを述べるためには、テーマに対しての知識・見解があることが最重要です。
人文社会科学部やグローバル共創科学部
高校で学習してきた公民科目の知識が非常に役立ちます。「現代社会」「政治・経済」「倫理」の教科書や資料集、用語集などを使い、テーマに関する単元を復習しましょう。内容全体ではなく、受験する学科に関わるポイントに絞った復習です。前期試験を終えてからの約2週間で十分力をつけることができます。
知識を得る上で効果的なのは新聞です。ネットニュース記事も代替ではありますが、紙面に複数のジャンルの情報を掲載している新聞の方が、自分の興味関心を軸に話題を選択するネットニュースよりも多くの情報を一度に吸収しやすいです。グローバル共創科学部に再編される前に存在していた地域創造学環では2年連続で新聞記事を題材とした問題内容が出題されました。目を通しておいて損はないでしょう。
また、過去に出題された文章の出典を年度別出題内容の詳細に記載しました。出典の本を書店で購入する・図書館で借りて読むなど、知識を貪欲に身につけましょう。人文社会科学部経済学科では、経済学者の吉川洋氏の文章が過去2年連続で出題されるなど、1度出題された著者の別作品からの出典の可能性も有り得ます。
理学部地球科学科
「地学」に関する知識や情報を収集できると、より具体的な論述解答ができるでしょう。「地学基礎」「地学」を学習してきた人は、教科書などを使って改めて復習をしておき、設問で問われる内容への解答の足がかりとしたいです。ただし、上述したように内容説明で出題されたことについては地学の知識がなくても、文章の中の記載にヒントがあるので、それらを読み取ることが出来れば解答を整えられます。地学の知識は、新聞やニュースで報道される地球上の問題(地震や海面上昇など)や、それらについて取り扱った書物から得ることもできます。前期試験を終えてから約2週間、徹底的に地学知識を深めることに没頭すれば、試験時には十分なレベルになっているでしょう。理科知識という点では、2018年度の問題では「化学基礎」で取り扱ったセルシウス温度と絶対温度(K ケルビン)に関する記載がありました。地学だけではなく複数分野に跨った内容が出題されることも有り得ますので、満遍なく理科の学習を行えていると、問題文で問われていることのイメージもつきやすいでしょう。
多くの知識を持っていれば、それだけ文章中で提示できる「具体例」の数が増えます。そして出題されたテーマに一番適した「具体例の引き出し」から、自分の意見の根幹となるものを用いて解答の骨組みを作りましょう。小論文は、書けば書くほど上達します。そして、必ず書き上げた小論文は客観的視点から見てもらいましょう。身近なところで、学校の先生や塾の先生などにお願いしてみましょう。まずは1人の先生にじっくり見て頂き、コツをつかんだら別の先生にも意見を伺ってみると、複数の観点から小論文を書き上げられるようになります。
理学部化学科
求められているのは化学の知識を正しく理解し、言語化し、他人に説明できる力です。
改めて教科書などを元に、どうしてその現象が起きるのか、どんな反応が行われているのかを正確に述べられるようにしておくと本番で役立つはずです。
教育学部(数学教育専修以外)
面接の時間に小論文作成の時間も含んでの実施です。前期試験の小論文よりも、後期試験ではより各教育専攻・専修に関しての問いが与えられます。なぜ自分がその教育専攻・専修で学びたいのかを確立するのは勿論、受験する専攻・専修に関しての専門的知見も学習しておくべきでしょう。そして、「教育者」としての視点でその教科・科目の内容を子供たちに伝えていく意味・意義を問う問題が小論文、そして面接でも頻出です。今まで学んできた経験を踏まえて、「もっと〇〇だったら面白く学べる」というようなビジョンを持つことも効果的です。
また、作成した小論文をもとに集団面接を行うケースもあります。
いずれにおいても、受験生自身が興味関心を強く持っているかを問う形ですので、その点を補強する知識やニュースなどを収集しておくと、小論文作成時に役立つでしょう。

③制限時間の対策と学習法
まず制限時間通りに演習をしてみましょう。制限時間内に記述解答作成を終えるためには、課題文をスピーディーに読解する力が必要だと気付けるはずです。読解スピードを鍛える練習では、設問で問われていることを素早く見つける力を鍛えることが重要です。そのために、課題文の論理構造を正確に理解する練習をしましょう。実際に解答を行うときはもちろん、復習では、じっくり文章中の筆者の論理を追いかけて、頭の中で述べられたことを咀嚼(そしゃく)し再構成していく練習を行いましょう。文章の要約練習などが、字数制限対策としても有効です。

おすすめ講座

ハイパー現代文

講師 竹内 幸哉(たけうち ゆきや)先生
講座レベル 6・7・8
受講回数 69回
対象 難関国公立大レベル
難関国公立大の記述対策。合格点を確保するノウハウが満載!
「読解」と「解釈」の違いは何だと思いますか? ここに、現代文で高得点をあげる大切なヒントが隠されています。この違いを明確にし、現代文入試に必要な読解技術をマスターすれば、確実に現代文で高得点を取れるようになるでしょう。本講座では、難関国公立大学の問題を精選し、演習を行いますので、難関上位レベルの国公立大学を志望する人が対象となります。

講師紹介
大手予備校で現代文と小論文を担当する。その丁寧で合理的な指導には定評がある。 著書に、『小論文頻出テーマとキーワード(文系編)』(旺文社・共著)がある。


<受講生の声>
「抽象度が高い現代文の問題の論理展開をつかむことができた」
「頻出テーマを学習できたことで、自信を持って答えを考えられるようになった」


このような声が受講生たちから挙がっています。静岡大学の小論文は、課題文章を正しく読んでから意見論述をすることが求められます。授業で扱う文章は、実際に旧帝大学など、難関大学で出題された問題を中心に収録されています。そのため、思考力の飛躍にも一役買ってくれるでしょう。そして、2015年度の人文社会科学部社会学科で出題された文章を授業で取り扱うことも見逃せません。正しく文章を読み解く力をつけ、添削講座を併用し、準備を整えましょう。

ハイレベル小論文

講師 大野 茂(おおの しげる)先生
講座レベル 4・5・6
受講回数 43回
対象 受験で小論文を必要とする生徒
小論文の鍵は構造にあり!説得力のある文章作成法を伝授!
本講座では、あらゆる学部の入試問題に対応できるよう、様々なテーマを扱いながら、ワンランク上の答案作成力を磨きます。また、実際の答案例をもとに、論旨展開や言葉の使い方をその場で添削。小論文作成時のポイントを明示していきます。小論文が合否を左右する受験生に特にお奨めの講座です。

講師紹介
3つの大学で教育学、医学、獣医学を学ぶ。東京大学大学院修了。大手予備校で教鞭をとりながら、『新医系小論文・面接ハンドブックQ&A』(開拓社)をはじめとする多数の問題集を執筆。多くの受験生の支持を受けている。


<受講生の声>
「小論文は難しいと思っていたけれど、コツを掴むことができた」
「授業で扱ったテーマが実際の入試でも出てきて、自信を持って解答できた」

このような声が受講生たちから挙がっています。ハイレベル小論文の授業では、小論文の基本的構造についての講義のほか、「社会論」「文化論」のように、静岡大学でも出題されやすいテーマについても取り上げています。背景知識を得た上で、より骨組みがしっかりした意見論述をするためにも、是非とも受講しておきたい授業です。添削講座を利用して実際に自分で答案を作り、客観的視点からアドバイスをもらうと、上達スピードも早まります。

答案添削
静大の二次試験、記述対策に最適!
二次試験における記述問題は、練習方法や練習量で共通テスト以上に大きな差を生みます。答案添削はその名の通り、みなさんの作成した答案を添削指導します。ただ単に解答の正誤を示すのではなく、一人ひとりの弱点やクセを指摘していきます。記述練習によって、粘り強い思考力、採点者に伝わる、失点しない答案作成力を培うことができます。